アクセスありがとうございます。カネハナ*です。
真面目で努力家なHSPさんは、知らず知らずのうちに「いい社員になろう」と考えてしまいがち。そして、必要以上に頑張りすぎて、へとへとになってしまうことも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、【いい社員】でいる必要性の有無と、HSPさんに知っておいてほしい社員の在り方について、私の経験談をもとにご紹介します。
・いい社員になろうとして気を遣いすぎてしまうHSPさん
・気がついたら雑用を任されているHSPさん
・仕事を上手に断れないHSPさん
いい社員になろうとして頑張りすぎた私【HSPフリーランス創作者カネハナ*の場合】
フリーランスになる前の私は、早朝出勤・サービス残業が当たり前の、とある企業で内勤業務を担当していました。今になって振り返ると、働いても給与に反映されない環境だっため、同僚たちは自分に仕事が振られないようにと必死だったように思います。
良好な人間関係を築くために「いい社員」になろうと必死だった入社当時
中途入社だった私は、とにかく他の社員に好かれようとして、いい社員でいることを目指しました。頼まれた仕事は全部引き受け、雑務も気づいた段階で全て処理。嫌な顔ひとつせず、膨大な仕事をこなしていったのです。
パートの主婦さんたちも何名かいましたが、できるだけ社内を駆け回り、パートさんの負担にならないようにと努力しました(パートさん達が、1番怖いことを知っていたため)。
その努力の成果もあり、無事に良好な人間関係を築くことに成功。忙しいながらも、最初のうちは穏やかで笑いのあふれる日々を過ごしていました。
雑務は私の仕事?「いい社員」でいることの代償
最初の1年目は仕事に慣れるのに必死でしたが、2年目になると任される仕事の質が上がり、業務量も増加。必然と、雑務をする余裕もなくなっていきました。
しかし、パートの主婦さんたちは「カネハナ*さんがやってくれるだろう」という認識でいるため、手が空いてもおしゃべり。全く椅子から立ち上がらなくなってしまったのです。
さらに、「カネハナ*さんに頼めば大丈夫だから」という社内の雰囲気が出来上がっていたため、急な仕事は当たり前のように回され、他の誰よりも残業するようになりました。
自らを「いい社員」という立場に縛りつける形に
その後、私の相談を受けた上司は、どうにか対策をとろうとしてくれました。しかし、効果が続くのは数日のみで、あっという間に元通り。根本的な解決には至りませんでした。そもそも、上司自身も私に頼りきりなところがあったため、最終的には頼れる相手もいなくなりました。
そして、膨れ上がり続ける業務量と、休日出勤が当たり前の日々が続き、結局3年でその会社を退職することになりました。
上司や同僚は私を引き止めようと必死でしたが、「みんなが引き止めるのは【なんでも言うことを聞いてくれるいい社員】であって【私】ではないと考え、考えを変えることはありませんでした。
「いい社員」でいる必要はない!HSPさんに知ってほしい社員の在り方
困っている同僚を助ける場合は、TPOを意識する
HSPさんは高い共感能力と優しさから、他人からの頼みを断りにくい傾向があります。しかし、困っている人全てに手を差し伸べる必要はありません。
社会人たるもの、全て自分の力で解決できて一人前。冷たいようではありますが、基本的には【あなた優先】で構わないのです。
例えば、同僚のAさんが明日までに資料を片付けなければならないのに、終わらずに困っているとします。しかし、それはあくまでもAさんの仕事であり、あなたが率先して手伝う必要はありません。
あなたが手伝うことで、一時的に相手は助かるかもしれませんが、相手のためにはならないのです。手伝う必要性のある仕事とは、基本的に手伝わなければあなたの仕事に支障が出る場合のみと考えるようにしましょう。
直属の部下や仲の良い同期のような、あなたと関係性が近い人なども同様です。手伝う内容は雑務などの最低限にとどめ、重要度の高い仕事は決して手をつけないように気をつけましょう。
HSPさんにとって「気づいた人がやる」は魔の言葉
社内の雑務は「気づいた人がやる」という会社も、多いのではないでしょうか? 私の以前の職場も、内勤者の中で気づいた人がやるというのが暗黙のルールでした。
しかし、視野が広く周囲の変化に敏感なHSPさんこそ「良く気がつく人」であり、必然的に雑務を引き受けてしまう傾向があるのです。そのため、気がついたらなぜが自分が全ての雑務の担当になっていたというHSPさんも、多いのではないでしょうか?
HSPさんにとって「気づいた人がやる」というルールは、「気づいてしまったからやらなければ!」というHSPさんの義務感を掻き立てられる魔の言葉なのです。
そこで、HSPさんに覚えておいてほしいのは、必ずしもあなたがやらなければならないわけではないということ。自分の仕事が忙しい時は、無視をしても大丈夫です。雑務はみんなの仕事であり、手が空いている人がやるべきなのですから。
優先順位は、あくまで自分の仕事でOK。HSPさんの場合は、「気づいた時」というよりは「心に余裕がある時」に動くようにしましょう。
HSPさんの「まだできる」は黄色信号
業務量を調整できる場合、自分のキャパシティを常に把握しておく必要があります。しかし、HSPさんは自分を客観視するのが苦手なので、実際よりもキャパシティを大きく見積もってしまうのです。
更に、責任感の強さから断れず、どんどん仕事を引き受けてしまい、気がついたらキャパオーバーになるという悪循環に陥りがち。そのため、HSPさんの「まだできる」という感覚は、限界が近づいているという脳からの黄色信号だと考えるようにしましょう。
マルチタスクが苦手なHSPさんにとって、急な業務や予期せぬハプニングなどを考慮しつつ、余裕を持って対処するためにも、2割程度の余力を残しておくと負担を大きく減らせます。
「少し物足りないかな」と思えるくらいが、HSPさんにとって心地よい働き方であると言えるでしょう。その心地よさを維持できないようであれば、急な仕事は難しいと断ってしまって問題ありません。
いい社員でいたいHSPさんの気持ちは素晴らしいけれど…
それでは、今回のまとめに入ります。
・【気づいた人がやる】雑務は、【心に余裕がある時】にやる
・HSPさんの「まだできる」は黄色信号 → 少し物足りない位がベスト
常にいい人(いい社員)でいたいという気持ちは、決して悪いものではありません。しかし、何よりも大切なのは自分自身であることを忘れてはいけません。
以前の私のように自分を犠牲にして働き続ける生活は、決して長くは続けられません。前職の経験を踏まえて、自分の機嫌をとりつつ会社の役に立つことが、本当の意味での【いい社員】であると気づきました。決して、周囲の思い通りに動く社員が【いい社員】であるわけがないのです。
そして何よりも、自分を大切にできる人こそが、本当の意味での優しさを他人に与えることができると、私は考えています。どうか何よりも大切なあなたを見失うことなく、自分で自分を苦しめる行為はやめましょう。